【かんたん】Windows上のVirtualBoxでmacOS Big Surが動く

はじめに

MacOS 12 Montereyを試してみたい方は、こちらのリンクもどうぞ。

仮想環境のMacが欲しいと思うときってどんな時でしょうか。

  • 実験的なことをやってみたいが、失敗するとMac環境を壊してしまう
  • あきるまで徹底的にmacOSをいじくりまわしたい
  • もし失敗したときに、かんたんに失敗前の状態に戻したい
  • macOSを使っているところをみんなに見せたい

動機はさまざまですが、そのような場合、Windows上にVirtualBoxでMac環境を構築してしまうのも選択肢の一つといえます。
仮想環境なのでホストマシンのスペックが高くても、実マシンと同じというわけにはいきません。GPUを使用するAIの実行や動画編集には向かないでしょう。しかし、活用できるシーンは多くあると思います。
仮想イメージファイルをバックアップしておけば、時間を巻き戻せるのも魅力です。

ぜひ、本稿を参考にしてMacにチャレンジしてみてください。

【あくまで参考】PCに必要なスペックとは

  • CPU①:インテルかAMD
  • CPU②:論理コア数4以上(仮想マシンに2コア必要)
  • メモリ:8GB以上(仮想マシンに4GB必要)
  • ストレージ:空き容量が60GB以上、推奨サイズは80GB以上

仮想化の準備をしよう

Big SurのISOイメージを手に入れよう

仮想マシンを構築するためのインストール元となるISOイメージをこちらのリンクからダウンロードします。

Macをお持ちの方は…

Macをお持ちの方は、MacでBig Surをダウンロードしたほうが最新のイメージが入手できますし、早いかもしれません。その場合、ISOイメージに変換する必要がありますが、それらの手順は省略します。

PCのBIOSから仮想化の設定をしよう

お使いのPCのBIOS等から「仮想化」を有効化してください。 具体的な設定方法はPCによって異なるため、メーカの説明書やWebの情報を参照ください。

VirtualBoxをすでにお使いの方への注意事項

VirtualBoxをすでにお使いの方は、必ずバックアップを取ってから試すことをお勧めします。

VirtualBoxをインストールしよう

VirtualBoxのバージョン6をインストールします。本稿の執筆時点でのバージョンは6.1.20です。

ここでは、VirtualBoxのインストール手順の説明を省略し、インストール後を前提として説明します。

新しい仮想マシンの器を作ろう

第1段階の設定を行う

仮想マシンの設定は2段階に分けて行います。まず、第1段階目の設定をこれから実施します。

VirtualBoxを起動し、Oracle VM VirtualBox Manager上部にある青い[新規]アイコンをクリックします。

これから作成する仮想マシンは、仮想マシン個々その「名前」で識別されます。名前は任意で決められますが、ここでは「Big Sur」としました。
続いて「タイプ」を「Mac OS Ⅹ」とします。バージョンは「Mac OS Ⅹ(64-bit)」を選択します。
最後に「次へ」をクリックします。

「仮想マシンの作成」画面、「メモリーサイズ」では、ホストマシンのリソースに応じたメモリサイズを指定します。4GB以上を指定する必要があります。私は8GBとしました。
「次へ」をクリックします。

「ハードディスク」はデフォルトのままでよいでしょう。
「作成」をクリックします。

「ハードディスクのファイルタイプ」はVHD(Virtual Hard Disk)に変更します。
[次へ]をクリックします。

「物理ハードディスクにあるストレージ」では、「可変サイズ」のままとします。ストレージの容量は動的に割り当てられます。
[次へ]をクリックします。

「ファイルの場所とサイズ」では、仮想ディスク最大サイズを入力します。60GB以上で、PCのディスク(SSD)空き領域に応じたサイズとします。ここでは約120GBとしました。

ここで[ハードウェアをカスタマイズ]をクリックし、「ハードウェア」画面を表示します。
[作成]をクリックして、第1段階の設定作業を完了します。

第2段階目の設定を行う

「Oracle VM VirtualBoxマネージャ」の上部にある黄色の「設定」アイコンをクリックし、設定画面を開きます。

設定画面左のメニュー一覧から[システム]を選択し、「マザーボード」タブの「起動順序」にある「フロッピー」のチェックを外します。

次に「プロセッサー」タブに移ります。
CPU(プロセッサー)は2個以上を割り当てます。可能であれば、ホストマシンの論理CPU数の2分の1程度を割り当てるとよいでしょう。

左から「ディスプレイ」を選択し、「スクリーン」タブの「ビデオメモリー」を128MBに変更します。

次はmacOSのISOファイルを読み込むための設定です。
①左ペインの「ストレージ」を選択し、②「ストレージデバイス」欄の「空」のDVDをクリックします。
続いて③右側の「属性」にある「光学ドライブ」右端の青いDVDアイコンをクリックします。するとメニューが表示されるので、④「ディスクファイルを選択」をクリックします。
次に表示される「仮想光学ディスクファイルを選択してください」画面でBig SurのISOファイルを選択します。

これで中央ペインのDVDアイコンにISOファイル名が表示されました。
[OK]をクリックします。

VirtualBoxマネージャにに仮想マシン「Big Sur」のスタートボタンが表示されますが、まだ起動しないでください。

ここで必ず、VirtualBoxを終了しておきます。VirtualBoxが動作していると、この後の作業が反映されません。

「コード」を実行しよう

CPUによってコードが違います

これから、VirtualBox上でmacOSがインストールできるようにするための「コード」と呼ばれるコマンドをコマンドプロンプトから実行します。

コードは2種類あります。PCのプロセッサがインテル系のCPUか、AMD系のCPUかで実行すべきコードが異なります。

次のコードはインテルCPU向けのコードです。

cd "C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\"
VBoxManage.exe modifyvm "Big Sur" --cpuidset 00000001 000106e5 00100800 0098e3fd bfebfbff
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiSystemProduct" "iMac19,1"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiSystemVersion" "1.0"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiBoardProduct" "Mac-AA95B1DDAB278B95"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/smc/0/Config/DeviceKey" "ourhardworkbythesewordsguardedpleasedontsteal(c)AppleComputerInc"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/smc/0/Config/GetKeyFromRealSMC" 1

以下のコードがAMD向けのコードです。

cd "C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\"
VBoxManage.exe modifyvm "Big Sur" --cpu-profile "Intel Core i7-6700K"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiSystemProduct" "iMac19,1"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiSystemVersion" "1.0"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/efi/0/Config/DmiBoardProduct" "Mac-AA95B1DDAB278B95"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/smc/0/Config/DeviceKey" "ourhardworkbythesewordsguardedpleasedontsteal(c)AppleComputerInc"
VBoxManage setextradata "Big Sur" "VBoxInternal/Devices/smc/0/Config/GetKeyFromRealSMC" 1

コードの仮想マシン名を変更しよう

ここで上記のコードは、仮想マシンの名前を「Big Sur」と命名している場合に対応しています。なので、上記のコードを実行する前に、コードの中の「”Big Sur”」という文字列を、あなたがつけた名前に変更する必要があります。もちろん、最初から「Big Sur」にしている方は、次の作業は不要です。

「メモ帳」を開きます。開いたメモ帳に、上記のコードをコピペします。次に「Big Sur」の部分をマウスで選択しておきます。6カ所あるうちの1カ所だけでOKです。

メニューバーの[編集]>[置換]を選択。

「置換」ダイアログが開きます。
①検索する文字列が「Big Sur」になっていることを確かめます。
②置換後の文字列を入力します。ここでは例として、あなたの仮想マシンの名前が「macOS 11 BigSur」である場合とします。
③[すべて置換]をクリックします。

一括変換後のメモ帳です。

いよいよコードを実行しよう

上記のコードを1行ずつ実行します。
まず、コマンドプロンプトを管理者モードで開きます。

メモ帳等からコードをコマンドプロンプトにコピペし、1行ずつコマンドを実行します。くれぐれも、CPUの種類を間違えないようにしましょう。

これでようやく、VirtualBoxにmacOSをインストールする準備ができました。

Big Surをインストールしよう

MacOSのインストールと設定

ここで再度、VirtualBoxを起動し、Big Surのインストールと設定を行います。ここまでの作業が正しければ、アップルマークが表示されて、インストーラが起動するはずです。

左ペインから仮想マシン名を選択し、上部の緑色の起動アイコンをクリックします。

「起動ハードディスクを選択」画面が表示された場合は、「BigSur.ISO」等、ISOイメージファイルを選択します。
[起動]をクリックします。
はたしてアップルマークは出てくるのでしょうか?

とてもドキドキする瞬間です。アップルマークが表示されました。

ここからがインストールの手続きです。
「日本語」を選択します。

この作業はわかりにくいところかもしれません。
おおまかに次の作業を行います。

  1. ディスクユーティリティで空のインストールメディアを作成、
  2. OSをインストール

まず、[ディスクユーティリティ」を選択して[続ける]をクリックします

空のドライブを作成するため、以下の手順を行います。

  1. 左の[VBOX HARDDISK Media]を選択
  2. 右上の[消去]をクリック

ここがわかりにくいところですが、これからドライブを「消去」し、新しい空のドライブを作成します。その新しいドライブ名を指定します。
私は「appledisk」としました。名称は任意で決められます。デフォルトの「名称未設定」のままでもかまいません。
名前を入力したら、[消去]をクリックします。

今回、下記のようなエラーが発生しました。「致命的でないエラー」ということで、[OK]をクリックして継続して問題なさそうです。

上記メッセージが出た場合ですが、仮想マシンが一時停止するようなので、一時停止を解除して仮想マシンを継続実行させます。VirtualBoxの[仮想マシン]>[一時停止]をクリックします。

新しいドライブの作成が完了したので、[完了]をクリック。

最上部の[ディスクユーティリティ]メニューから[ディスクユーティリティを終了]。

[macOS Big Surインストール]を選択し、[続ける]をクリック。

[続ける]をクリックします。

①[同意する]をクリックし、さらにポップアップ画面の②[同意する]をクリック。

先ほど作成した空のディスクドライブが表示されるでしょう。①ドライブを選択し、②[続ける]をクリックします。

インストールが開始されます。PCのスペックによりますが、ここから次の画面が出るまで、30分以上かかる場合があります。

「日本」を選択して[続ける]をクリックします。

ここからはお好みに応じた設定やカスタマイズが選べます。ご参考までに私の選択結果をお伝えします。

[続ける]をクリック。

[今はしない]をクリック。

[続ける]をクリック。

[今はしない]をクリック。

私は[あとで設定]をクリックしました。

[スキップ]をクリック。

[同意する]をクリック。

さらに[同意する]。

フルネーム、アカウント名、パスワードを入力して[続ける]。

[続ける]をクリック。

[続ける]をクリック。

[あとで設定]をクリック。

「”Siriに頼む”を有効にする」のチェックをはずして無効にし、[続ける]。

外観モードを選択して[続ける]。

設定を反映中?

いよいよ最後の設定です。
ここでキーボードの設定を行います。
[続ける]をクリックし、画面に従って操作ください。

ようやく設定が完了し、めでたくmacOS 11 Big Surが使えるようになりました。

おわりに

VirtualBoxによる、macOSの仮想化のご紹介でした。これまで、VMwareによるmacOS仮想化の記事も紹介してきましたが、VirtualBoxにはスナップショットなど、VirtualBoxならではの便利な機能があるため、VirtualBoxのファンの方も多くいると思います。
そのようなみなさまもぜひ、良きMacライフを楽しんでいただければと思います。

ご参考まで

VMwareの事例ですが、動画での紹介です。よければどうぞ。

VirtualBoxの上でmacOS Big Surを試してみたい方は以下の記事を参考にしてみてください。