レトロなUnixをグラス片手に楽しんでみる

Unix Version 7(UnixV7)はPDP11時代(1979年)のOSです。「日経Linux」誌の2020年9月号の特集に、Linux環境で「VirtualBox」を用いた仮想環境によってUnixV7を動かすという記事が掲載されています。
本稿ではWindows環境で動作させる方法を紹介します。

参考文献

「日経Linux 2020年9月号の特集1」を参考にしました。

VirtualBoxをインストールしよう

このリンクからVirtualBoxをダウンロードしてインストールします。

Unix Version 7をダウンロードしよう

UnixV7をこのリンクからダウンロードします。

ダウンロードしたファイルは7-Zipなどで解凍します。次のように段階的に解凍する必要があるでしょう。

  1. v7x86-0.8a-all.tar.xzファイルからtarファイルを取り出す
  2. v7x86-0.8a-all.tarファイルからv7x86-0.8a-allフォルダを取り出す
  3. v7x86-0.8a-all\releasesフォルダにv7x86-0.8a-vm.zipファイルがある
  4. v7x86-0.8a-vm.zipを解凍してv7x86-0.8a-vmフォルダを取り出す

仮想イメージファイルを配置しよう

ファイルエクスプローラを開いてフォルダパス欄に「%homepath%」と入力してホームフォルダに移動します。

「VirtualBox VMs」フォルダがあれば、その中に移動します。
なければ、作成します。

「v7x86-0.8a-vm」フォルダを「VirtualBox VMs」フォルダの中に移動します。
続いて、フォルダ名を「v7x86-0.8a-vm」から「UNIXv7」に変更してください。

仮想マシンを作ろう

コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを順次実行します。

vboxmanage createvm --name "UNIXv7" --register
vboxmanage modifyvm UNIXv7 --ostype "Other" --memory 16
vboxmanage storagectl UNIXv7 --name IDE --add ide
vboxmanage storageattach UNIXv7 --storagectl IDE --port 0 --device 0 --type hdd --medium %homepath%/"VirtualBox VMs"/unixv7/v7x86.vmdk

レトロなUNIXを楽しもう

これでUnixV7を起動する準備が整いました。VirtualBoxからUnixV7を起動します。

起動後に[Enter]キーを押すとスーパーユーザ(root)のプロンプトが表示されます。

キーボードはUS配列です。
shutdownコマンドがないので、システム終了時は次のように入力したのち、仮想マシンの電源をオフにします。

kill -1 1
sync;sync

[Ctrl]+Dの入力でログアウトされます。再度、rootにログインするときのパスワードは、「password」です。また、「guest」にパスワードなしでログインできます。

rootでは[Back Space]キーが使えませんが、guestユーザでは使えるようになっています。

下の実行例は、5行のC言語プログラムをviで作成して、コンパイル/実行した様子です。