プログラマーのためのUbuntu

WSL2のUbuntu 22.04で本記事と同様の検証をした記事は以下です。よろしければどうぞ!

Ubuntu 20.04LTSをVirtualBox上に構築し、C言語やC#を各種エディタで書いてみる

Linuxは、狭義にはLinuxカーネル、広義にはそれをカーネルとして用いたオペレーティングシステムを指します。LinuxはUnix系オペレーティングシステム (OS) の1つと言えます。
UbuntuはLinuxディストリビューションの1つです。初心者からベテランまで、幅広く利用されています。
Oracle VM VirtualBox は仮想化ソフトウェアです。既存のオペレーティング・システム(ホストOS)上にアプリケーションの一つとしてインストールされ、この中でもう一つのオペレーティング・システム(ゲストOS)を実行することができます。

本稿では、VirtualBox上にUbuntu 20.04をインストールし、C言語やC#のプログラムを各種エディタで作成します。

UbuntuのISOイメージダウンロードとVirtualBoxのインストール

予め、UbuntuのダウンロードサイトからISOイメージをダウンロードしておきます。
次に、VirtualBoxをダウンロードし、インストールします。
ここでは、上記の詳細の手順については説明を省略します。

VirtualBoxの設定

VirtualBoxから新規ボタンをクリックします。

エキスパートモードをクリック。

名前欄に「ubuntu」を含む名称を入力すると、タイプとバージョンが適切に変更されます。
メモリーサイズは2GB以上に設定します。
作成をクリック。

仮想ハードディスクの最大サイズを指定します。20GB以上に設定。
作成をクリック。

予めダウンロードしておいた、UbuntuのISOイメージを指定し、インストールできるようにします。図のように「IDEセカンダリマスター:[光学ドライブ]空」を右クリックし、「ディスクファイルを選択」をクリック。

UbuntuのISOファイルを選択。

Ubuntuのインストール

Ubuntuをインストールする準備が整ったので、インストールを開始します。
VirtualBoxの左ペインで作成した仮想マシン名をクリックした状態で、画面上にある「起動」ボタン(右矢印)をクリック。以下の画面が表示されます。

下の画面が日本語でない場合は、左の「日本語」をクリック。


Ubuntuをインストールをクリック。

Japaneseを指定して「続ける」をクリック。
以降、VirtualBoxの画面から少しボタン等が見切れることがあります。

以下のようにチェックマークをつけて「続ける」をクリック。

「インストール」をクリック。

以下の画面で「続ける」をクリック。

住んでいる場所をクリックして「続ける」をクリック。

あなたの名前、コンピュータ名、ユーザー名、パスワードを入力。「続ける」をクリック。

インストールの完了を待ちます。

インストールが完了したら、再起動します。

次の画面でEnterキーを押します。

ユーザー名をクリックし、設定済みのパスワードを入力します。

以下の通り、ログイン後の画面で任意の設定をしていきます。

こちらの画面が表示されたら、「今すぐインストール」をすることをオススメします。

その際には管理者の認証が求められるので、パスワードを入力します。

ここまでで、Ubuntuのインストールは完了です。

Guest Additions をインストールしよう

このままではVirtualBoxの画面が小さいため、使い勝手がよくありません。そこで、全画面モードで使用できるようにします。
「デバイス」メニューから「Gust Additions CDイメージの挿入」をクリック。

自動起動メニューが表示された場合

次の画面で「実行」をクリック。

次のように端末が表示されるので、Enterキーを押します。

自動起動メニューが表示されない場合

左にCDがマウントされるのでクリックし、CDに「autorun.sh」があることを確認します。

この「autorun.sh」を実行します。autorun.shをダブルクリックしてもエディタが立ち上がってしまうので、「端末」から起動します。画面左上の「アクティビティ」をクリック。表示された入力部分に「ter」と入力してEnterを押します。すると端末が立ち上がるでしょう。

端末に「sudo bash」と入力します。次にファイルマネージャから、autorun.shを端末にドラッグアンドドロップします。

上記の操作により、autorun.shが実行できるようになりました。Enterを入力して、パスワードを入力します。

autorun.shの実行完了後、Ubuntuを再起動します。「表示」メニューの「ゲストOSの画面を自動リサイズ」が選択可能になっていれば成功です。フルスクリーンモードが可能になりました。

gccによるコンパイル環境の構築

端末を起動し、以下を実行します。

sudo apt update
sudo apt install build-essential

geditでC言語を編集してみる

geditはUbuntu標準のエディタで、初心者向けと言えます。ディスクトップ最上段の「アクティビティ」をクリックし、「ged」と入力してgeditを起動します。

まず、geditの下の「なし」をクリックし、メニューから「C」を選択します。そして次のコードを入力します。

#include <stdlib.h>

int main()
{
  system("/bin/cat /etc/lsb-release");
}

すると、エディタ上のコードはシンタックスハイライトされて表示されます。

次に、gedit上部の保存ボタンをクリックし、「sample01.c」として保存します。そして次のコマンドでコンパイルし、実行してみます。

gcc -o sample01 sample01.c
./sample01

下記のように、Ubuntuのバージョン情報が表示されれば成功です。

DISTRIB_ID=Ubuntu
DISTRIB_RELEASE=20.04
DISTRIB_CODENAME=focal
DISTRIB_DESCRIPTION=”Ubuntu 20.04 LTS”

C#の編集と実行に挑戦してみる

まず、C#をインストールします。

sudo apt install mono-devel

今度はnanoというエディタを使ってみます。nanoはGUIを持たない、CUIベースのエディタです。リモートログインして作業するなど、GUIが使用できない環境でも使用できる利点があります。

nano sample02.cs

以下のコードを入力します。

using System;
using System.IO;
using System.Text;

class FileRead1 {
  static void Main() {

    StreamReader sr = new StreamReader(
                            "/etc/lsb-release");
    string text = sr.ReadToEnd();
    sr.Close();

    Console.Write(text);
  }
}

Ctrl+Oで”sample02.cs”という名称でファイルに書き込みます。次にCtrl+Xで終了します。nanoを終了したら、コンパイルします。

mcs sample02.cs

コンパイルが完了すると、”sample02.exe”というファイルが生成されています。”sample02.exe”を実行してみてください。

./sample02.exe

先ほどのC言語のプログラムと同じ、Ubuntuのバージョン情報が出力されます。

Visual Studio Codeのインストール

最後に、人気のVisual Studio Codeのインストール方法を紹介します。Ubuntu20.04ではsnapを用いてインストールできます。

sudo snap install --classic code
code