PCSX2は、PlayStation 2のゲームをPCでプレイできる無料の高性能エミュレーターです。
PCSX2のヤバいところとは
PCSX2(ピーシーエスエックスツー)は、PlayStation 2(PS2)専用ゲームをパソコンでプレイできる無料のエミュレーターです。2002年から開発が始まり、現在ではWindows、Linux、macOSに対応しています。
99%以上のPS2タイトルに対応しており、実機以上の高画質や便利な機能が使えるようになる点が魅力といえます。
- ステートセーブ/ロード:どこでもセーブ&ロードが可能
- コントローラー対応:PS2風の操作感を再現
- 日本語対応:インターフェースも完全に日本語化
- スクリーンショット機能:プレイ映像の保存も簡単
PCSX2はWindowsだけでなく、LinuxやMacにも対応しています。設定次第で快適に動作するので、昔の名作をもう一度楽しみたい人にはぴったりかもしれません。
推奨スペック
PCSX2を快適に動かすには、フルHD以上の高画質設定でも安定して動作するスペックが求められます。あくまでも目安ですが、本稿執筆時点(2025年)での推奨構成案は以下の通りです。
✅ 推奨スペック参考案(1080p・3倍解像度想定)
- OS:Windows 10/11(64bit)またはLinux/macOS(64bit)
- CPU:Intel Core i5-11400F 以上 または AMD Ryzen 5 5600X 以上
※AVX2対応・物理4コア以上・PassMarkシングルスコア2600以上推奨 - GPU:NVIDIA GeForce GTX 1650 / AMD Radeon RX 570 以上
※PassMark G3Dスコア6000以上が目安 - メモリ:16GB以上
- ストレージ:SSD推奨(ロード時間短縮のため)
PCSX2でゲームをするために必要なもの
本稿の手順に従ってゲームをするために、あらかじめ用意しておかなければならないものがあります。これらの取得方法については、本記事では紹介していません。
BIOS | PS2のゲーム機から取得したBIOS |
ゲームソフト | ゲームROMから取得したゲーム用イメージファイル |
PCSX2のインストールと設定
PCSX2をインストールしよう

PCSX2の公式ページから、PCSX2をダウンロードします。筆者は、Stable Releases(安定版)のインストーラをダウンロードしました。

ダウンロードしたインストーラは「ダウンロード」フォルダ等に保存されているでしょう。インストーラをダブルクリックして起動します。

筆者は、[Standard Installation]を選択しました。[Next]をクリック。





インストールが開始されるので、待ちます。

インストールが完了しました。続いてPCを再起動するかを聞かれるので、筆者は上の通り「Yes」を選択して再起動しました。何かほかに作業中であれば、いったん「No」を選択して後ほど再起動します。
PCSX2の起動と設定をするには

インストール直後であれば、スタートメニューにPCSX2のアイコンが表示されるので、クリックして起動します。

上のように「フォントファイルが欠落しています。」とメッセージが表示された場合は、[はい]をクリックして必要なフォントアイルをダウンロードします。

上の画面が表示されれば、ひとまず正常に起動されています。
ここから、ウイザード形式で設定を以下の順序で行います。
- 言語
- BIOSイメージの格納
- ゲームディレクトリ(フォルダ)の設定
- コントローラの設定
上の画面の「言語」欄の[システム言語]と表示されている部分をクリックして、メニューを表示します。

メニューから[日本語]を選択して、[次へ]をクリックします。

ここで、BIOSのイメージファイルを格納します。
まず、「BIOSディレクトリ」で①格納先を確認します。
次に、②[BIOSフォルダを開く]をクリックします。
開いたフォルダにBIOSイメージを配置します。
BIOSイメージを置いたら、③[リストを更新]をクリックします。すると画面にファイル名とBIOSのバージョンが表示されるでしょう。表示された行をクリックします。
最後に④[次へ]をクリックします。

ここでは、ゲームのROMイメージを格納するフォルダを指定します。
[追加]をクリックします。

上の画面でゲームが格納されているフォルダを指定します。

フォルダ指定後、上のように「ディレクトリを再帰的にスキャンしますか?」と聞かれます。フォルダ階層の下のほうにあるゲームも検索するかを確認しています。便利なので、筆者は[はい]を選択しました。

フォルダが追加されたら、[次へ]をクリックします。

ここでは、コントローラの設定を行います。PS5純正品のDualSense ワイヤレスコントローラー (CFI-ZCT1J)を接続しました。
①コントローラの種類が[DualShock 2]であることを確認します。
②[自動マッピング]をクリックし、③表示されるメニューから[SDL-0(DualSence Wireless Controller)]を選択します。
④コントローラのマッピング先が[規定(キーボード)]から[SDL-0]に変更されます。
⑤[次へ]をクリックします。

セットアップ完了です。
[完了]をクリックします。

上図のように、ゲームの一覧が表示されます。

グリッドアイコンをクリックすると、上のようなタイル形式に表示が変更されます。ゲームごとに、カバー画像を張り付けることができます。
グラフィックスの設定をするには

グラフィックス関連の設定を行うには、[設定]>[グラフィック]をクリックします。

ここは、PCスペックに応じた固有の設定を行うところです。
検証機ではまず、Intel core i5-3470 CPUのHD Graphicsで試したところ、動作するのですが、遅延がひどく実用的ではありませんでした。
下の画面は、NVIDIA GeForce GTX 570のグラボを搭載した機種で試した結果です。参考にしてください。

上の画面では、以下の設定を施しました。
① [グラフィック]が選択されていることを確認します。
②「レンダラー」:Direct3D 12(Hardware)
③「アダプター」:NVIDIA GeForce GTX 570
④[レンダリング]タブを選択します。
⑤「内部解像度」:3xNative(~1080p)
⑥ [閉じる]をクリックします。
上記⑤は、まずは、この設定で試すことをお勧めします。ゲームを動かしてみて、もし重かったら別の選択肢を検討してください。
上記以外はいったん、デフォルトのままとしました。
ゲームパッドを設定するには

ゲームパッドの設定を行います。
[設定]>[コントローラー]から設定を開きます。

この画面ではコントローラのボタンやスティックの割り当てを行います。左ペインのタブから認識されているゲームパッド(ここでは「DualShock 2」)を選択します。
筆者の環境では、初期状態で適切にマッピングされていました。画面右上の[自動マッピング]を押してマッピングしてもよいでしょう。また、画面のボタンとゲームパッドのボタンを一つずつ対応付けることもできます。具体的には、画面のL1ボタンをクリックし、ゲームパッドのL1ボタンを押す、という具合です。
ゲームを始めてみよう

ゲームを始める方法は、PCSX2のゲーム一覧をダブルクリックするだけです。

ゲームを起動することができました。
チートコードを活用するには
チートコード(改造コード)とは、ゲームを有利に進めるためにゲーム(のデータ)を書き換える裏技のようなものです。HPを無限にするといったことが可能になります。チートコードはWEBで検索し、エミュレータに読み込ませる必要があります。
ゲームの名称+”チート”などの検索ワードで検索すると、チートコードが見つかることがあります。これらのチートコードは「PS2PARコード」と呼ばれているものがほとんどで、それをPCSX2に読ませるためには変換する必要があります。
変換を行うには、こちらのサイトなどを活用するとよいでしょう。

上は変換した例です。
変換後のチートコードを配置する方法とは

チートコードの格納場所を確認します。
PCSX2の[設定]>[フォルダー]をクリックして設定画面を開きます。

上の画面の「チート ディレクトリ」にあるフォルダがチートコードを置く場所です。[開く]ボタンでフォルダを開いておきます。

①PCSX2のゲーム一覧をリスト表示にします。
②一覧のゲームの中から、チートを適用したいゲームを見つけ、「コード」カラムの文字列をメモします。今回の対象を「ファイナルファンタジーⅫ」とすると、”SLPM-66320″となります。

ゲームを起動します。
起動後に、[F1]キーを押すと画面のようにステートセーブが行われ、メッセージが表示されます。

次にステートセーブのデータが保存されたフォルダを確認します。
[設定]>[フォルダー]の画面の、「セーブステート ディレクトリ」がその場所です。

上図の、括弧でくくられた文字列をメモします。例えば、
“SLPM-66320 (280AD120).01.p2s”
というファイル名だったとすると、括弧の中の”280AD120″の部分をメモします。

次に、チートコードを格納するフォルダに移り、メモした文字列を使用して、上記カッコの中の文字列を使用したテキストファイルを作成します。ここでは、”280AD120.txt”というファイル名になりました。

テキストファイルにチートコードを書き込みます。ファイルをダブルクリックして「メモ帳」を起動します。

この時点ではファイルの中身が空なので、チートコードの変換後のコードをコピペして書き込みます。

最後に、テキストファイルのサフィックス(TXT)を”pnach”に変更します。
“60FA8C69.txt”が、”60FA8C69.pnach”というファイル名になりました。
チートを有効にしよう

[設定]>[エミュレーション]から設定を開きます。

[チートを有効化]にチェックを入れます。これでリアルタイムにチートが有効になります。

ゲームを起動中の場合は上図のように、チートが有効になったことを伝えるメッセージが表示されます。
おわりに
実機でもできないことをPCSX2でお楽しみください!
DuckStationのように、チートコードが自動でダウンロードされるようになると非常に便利なのですが、はたして?