古いPCで Windows 11 最新版 24H2にアップデートするには

Windows 11 24H2は、2024年にリリースされた最新の大規模アップデートです。本稿では、本来はWindows 11の動作要件に満たない古めのPC上で、24H2にアップデートする方法を紹介します。すでにWindows 10または11が動作しているPCを、簡単に最新のWindows 11にすることができます。

アップデートするPCの概要

今回使用する VAIO VPCCB39FJ は、ソニーのCシリーズに属するノートPCです。

以下のようなスペックを持っています。

  • 画面サイズ: 15.5インチ (1366×768ピクセル)
  • CPU: Intel Core i5-2430M (2.4GHz、ターボブースト時最大3.0GHz)
    Windows 11のシステム要件では、CPUはIntelの場合、第8世代Coreプロセッサー(Coffee Lake)以降が必要です。
  • メモリ: 8GB DDR3
  • ストレージ: 750GB HDD (5400回転/分)
    SSD 500GBに換装済みです。
  • グラフィックス: Intel HD Graphics 3000
  • OS: Windows 7 Home Premium 64ビット
    約1年前に、23H2 にアップデート済みです。今回は、23H2から24H2にアップデートします。
  • 重量: 約2.85kg
  • 光学ドライブ: ブルーレイディスクドライブ (BD-R/RE対応)
    壊れていて、BDもDVDも読めません。
  • 接続端子: USB 3.0×1、USB 2.0×3、HDMI出力、ミニD-Sub 15ピン
  • 無線通信: IEEE 802.11b/g/n準拠のWi-Fi、Bluetooth 2.1 + EDR
  • バッテリー駆動時間: 約5時間
    現在は30分程度しか持ちません。

OSのバージョンを表示したものが下の図です。

アップデートにあたり注意すべきこととは

新しいPCを購入せずに既存のPCをアップデートして長く使用することで、電子廃棄物の発生を抑えることができます。これにより、環境への負荷を軽減できます。一方で、旧型PCに要件を回避して最新のOSをインストールすることで、ハードウェアに過度な負荷がかかり、結果としてPCの寿命が短くなる可能性があります。これにより、早期に新しいPCを購入する必要が生じるかもしれません。
このように、メリットとデメリットが必ずありますが、特に重要なことは次の2点だと筆者は考えています。
必ず自己責任で行ってください。

セキュリティリスク

本稿で紹介した手順でシステム要件を回避してアップデートした場合、セキュリティ更新プログラムやサポートが保証されない可能性があります。これにより、PCが脆弱になるリスクがあります。

バックアップの重要性

アップデート前に必ずデータのバックアップを取っておくことが重要です。万が一のトラブルに備えて、システム全体のバックアップを行うことをお勧めします。

Windows 11をダウンロードしよう

Microsoftの公式ダウンロードサイトからWindows 11(以降、24H2)をダウンロードします。「windows 11 download」で検索しても見つけられます。

上の「Windows 11 のダウンロード」をクリックします。

プルダウンメニューを表示し、[Windows 11(X64 デバイス用マルチエディション ISO)]を選択します。
[今すぐダウンロード]をクリックします。まだ、ダウンロードは始まりません。

「製品の言語の選択」が展開されます。
メニューから[日本語]を選択して[確認]を押します。

「ダウンロード – Windows 11 日本語」が展開されます。
[64-bit Download]を押します。ダウンロードが開始されます。

ダウンロードが完了し、ISO形式のディスクイメージファイルが作成されました。

24H2をインストールするには

ダウンロードしたファイルをマウントしよう

ダウンロードしたファイルは、USBのようにマウントすることによって中身が見えるようになります。

ダウンロードしたファイルをクリックし、キーボードの[Enter]を押します。

上図ではDVDドライブと認識され、中身が表示されました。
ここで重要なことは、ドライブレターをしっかり確認しておくことです。
ドライブレターとは、ハードディスクやCD/DVDドライブ、USBメモリなどの記憶装置を識別するために割り当てられるアルファベット1文字のことです。例えば、「C:」や「D:」といった形で表示されます。

上図の例では、「E:」と表示されているので、「Eドライブにマウントされた」などと表現されます。

アップデートを始めよう

アプリをすべて終了します。

キーボードの左下にある、Windowキーを押します。
表示された検索窓に「cmd」と入力すると、下に[コマンドプロンプト]が表示されます。それを右クリックし、メニューから[管理者として実行]を押します。すると下のような「コマンドプロンプト」が表示されます。

24H2のイメージをマウントしたドライブが E だとすると、下のように入力します。

E:

Cドライブから E ドライブに、場所が移動したことがプロンプトで分かります。これで、24H2のあるドライブの最上位のフォルダに移動したので、setupコマンドを起動できるようになりました。

以下のコマンドを実行して、24H2のインストーラを起動します。

setup /product server

軌道に成功すると、下の画面が表示されます。

タイトルに Server とありますが、問題ありません。
下のチェックは任意です。筆者はチェックを外しました。
[次へ]を押します。

[同意する]を押します。

[ファイル、設定、アプリを保持する]を選択します。ここは確実に行ってください。
[次へ]。

[インストール]を押して、アップデートを開始します。ここから、アップデート以外の操作はできなくなります。

[はい]を押します。

ここも「Windows Server」と表示されますが、問題ありません。処理の完了をひたすら待ちます。

何度か再起動が行われます。

上の画面の後、ログイン画面が表示されるとアップデートは完了です。

ログイン後、winver コマンドを実行してバージョンを確認したところです。24H2にアップデートされています。

24H2では、Copilotがタスクバーにピン止めされています。

さいごに

24H2がWindows 11 の最後の大型アップデート、次は Windows 12 というウワサもあるようですが、本当でしょうか?
24H2をお楽しみください!